JPEA(太陽光発電協会)のスマート保安タスクフォース

JPMAでは去る10月26日にJPEA(太陽光発電協会)のスマート保安タスクフォースにおいて
JPMA事務局長の水野が講演を行いました。主に団体の活動についての話しを中心に講演させていただきましたが、今後のスマート保安についても展望と意見を述べさせていただきました。

「スマート保安」っていったいなに?という方も多いと思いますが、再生可能エネルギー発電設備の電気保安のやり方を旧来の人型から、近い将来インターネット技術(IoT)や人工知能(AI)、ドローンなどを活用してより効率的な保安態勢を作ろうと政府が進めているものです。
主に大規模な発電プラントなどが現在は中心ですが、2025年にはほとんどの再エネ設備に導入することを目指しています。
政府が目指すスマート保安の具体的なゴールが明確に分からない中、本当に普及・浸透するのかが発電事業者にとっての最初の障壁になるような気がします。
例えば発電設備の大小関係なくすべての発電設備に遠隔監視装置の設置を義務付けたとして、端末で発電状況やトラブルを把握できても、遠隔で操作・復旧することができるようになるのでしょうか?
また、ドローンにサーモカメラを搭載してアレイを空撮したとしても、確かに異常発熱しているパネルは発見できるかもしれませんが、現状の目視外飛行の制限などが緩和されない限り、結局現場に人が行って飛ばす、そして詳細な目視点検を人が行なうという現状は変わらないと思います。
また、コスト面の問題もあります。
いずれにしても解決すべき問題は山積しており、「スマート保安」という「概念」だけでは、解決できない、というのが私たちJPMAの見解です。
私たちは飛躍的に人員が削減できたり、極端に言えば人間が必要なくなるような電気保安はあり得ないと考えています。逆に益々私たち人間が判断することが増えてくる気がしています。